小さな図書館

これは子供たちが居易い空間を作り出す家具である。

子供達の為に作られた建築においても使用性や法的な縛りによって、
空間自体は大人のスケールに合わせて作らざるをえない。
しかし、大人の居易い空間と子供の居易い空間は少し違っている。
そこで、大人のスケール感で構成された空間に子供のスケール感に
合った空間を入れ込むことで、どちらにとっても過ごし易い空間を作る。
この家具は、小さな家型の本棚で腰を下ろして本を読んだり出来る窪み
を持っている。
それ自体が小さなデンの様な空間を有し、配置や組み合わせによって
様々な形態のアルコーブを作り出すことが出来る。
このような小さな空間が接続詞的役割を果たし、建築と子供達を繋ぎ
子供達の居易い空間を作る。

子供達は小さな街並みの様な棚の間を散策し、自分の好きな場所で
読書や友達との楽しい時間を過ごす。