したたるひかり

ここは、モバイル機器の充電という共通行為を介して人々が集うコミュニケー
ションスペースである。
 
現在、我々の生活の中には携帯電話を始めとする様々なモバイル機器が浸
透し多くの人々がそれを利用している。
そんな人々は年齢や性別に関わらず充電という行為を行っている。
この行為はもはや習慣化したものである。また、自分や相手の電池切れによっ
て往生したという経験もほとんどの人に共通しているのではないだろうか。
 
そんな共通の行為や経験を利用して人々が集う空間を形成する。
 
太陽光が屋根のパネルによって受け止められ電気エネルギーへと変換される。
溜まったエネルギーがパネルから地面へと滴り落ちて行き雫の中に蓄えられ、
モバイル機器の充電に利用される。
メーカーやジヤックの形状の違いを克服するためにワイヤレス方式の充電プレ
ートが埋め込まれていて水泡の上にリチュム電池を使用したモバイル機器を置
くことにより充電が可能である。
 
相手との距離を置いた関わり合いを前提とするモバイル通信機器が、充電とい
う共通行為を行える場所を設けることによって人々の直接的な関わりあいを生む
ツールとなる。
 
ここは、老若男女が集う空間であり、形成された界隈の中で場と時間を共有した
人々の世代を越えたコミュニケーションが発生する。